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フィリピン電子マネーGCash7つのデメリット

フィリピンの電子マネーGCashで、お得にフィリピン生活を送っていますか?

還元率10%のGCashGCashの登録方法アクティベーション方法チャージ方法8つのメリット紹介、等の記事でGCashの魅力を紹介をしてきましたが、もちろんGCashも万能ではありません。マイナスポイントもたくさんあります。

これからGCashに登録するという方も、この記事を通してより理解を深めていただけたら嬉しいです!

それでは、フィリピン電子マネーGCash7つのデメリットを、ドリアンの名産地ダバオからお届けします。

1.対応しているお店が少ない

ダバオが第三の都市だからでしょうか、対応しているお店の数がかなり少ないです。QRコード払いに対応しているお店のほとんどはAbreeza(ダバオのアヤラモール)に集中しており、他のお店では各モールのBench(フィリピンのローカル洋服ブランド)とクリスピークリームドーナツくらいでしょうか(笑)

ダバオ中のスターバックス、コーヒービーンアンドティーリーフ(CBTL)、ボスコーヒー(Bo's coffee)など大手のカフェでは使用できません。AbreezaのBo's coffeeは「普段はGCashに対応してるが今はオフラインだから無理。ちなみにWifiも使えません(=デビット/クレジットカードも利用不可)。」と言われ続け早2週間...(笑)

マニラやセブなら対応しているお店もダバオよりは多いと思うのですが、あちらの日本人界隈でまだGCashの人気が出ていなさそうなので、そこまで浸透していないということでしょう。

気になった方はQRコード払いに対応しているお店のリストから、近場の店舗を探してみてください。これから電子マネー決済が広まることを望むばかりです。

2.キャッシュバックの上限金額が下がっている 

2018.04~06の期間は。毎日10%キャッシュバックの上限が100ペソ(1000ペソ以上の購入で最大100ペソ還元)と決まっています。ちなみに2018.01~03の期間は上限が500ペソ(5000ペソ以上の購入で最大500ペソ還元)でした。このままの流れでいくと、近いうちにキャッシュバックの上限が50ペソ等に下がるのでは、と思っています。

電子マネー本来の魅力はキャッシュバックではなく利便性であると思っているため、上限金額が下がったとしても僕は使い続けたいです。

ただ一つ不安なのが、キャッシュバックがなくなったとしてGCashに未来があるのか、という点です。異常なほどに高いキャッシュバック率があるにも関わらず、(少なくともダバオの)フィリピン人には全く人気がありません。GCashには目もくれず、BUY ONE TAKE ONE(一つ買ったらもう一つ無料)や0% interest(スマホなどの高額商品を買うときに金利なしで分割払いできるシステム)の方がメジャーで受け入れられているように感じます。 キャッシュバックがなくなる、お得だからという理由で使っていたユーザーが離れる、GCashの新規ユーザーも増えない、対応店舗も増えない、GCash自体が廃れる...という未来もあるかもしれません。

3.オフラインだと使えない

GCashのQRコード支払いにはアプリが必要であるため、インターネット環境が必須となります。GCashを使っている人はGlobeのsimを持っている、ということで何かしらのプロモ(プラン)を登録/契約している人が多いと思います。しかしながらプリペイドsimということで、常にプロモに登録する必要もありません。僕は住んでいる家にはWifiがある&在宅メインのフリーランスであるため、プロモを登録していることの方が少ないです。

そこで何が起きるかというと、歩いてすぐのスーパーで100ペソの買い物をして寄り道せずに帰宅するためだけに、2,30ペソのインターネットつきプロモに契約をする必要があります。 10ペソのキャッシュバックをもらっても、結果的にはマイナスですね(笑)。問題なのはマイナスになるということではなく、GCashを使うためにわざわざプロモに登録しなければならないということです。

と、思っていたら、プロモ登録なしにGCashを使う方法がありました。Globe Switchというアプリ経由することで、無料でGCashが開けるようです。こちらのアプリについても後日別の記事で紹介します。そう考えると、日本のスイカやパスモは楽でいいですね。

4.使っていて虚しくなる

毎回GCashを使う度に、心がとても虚しくなります。その理由は「GCashが英知を集めた最新技術なのか、一昔前の遅れた技術なのか分からなくなるから」です。中国のWeChat Payって随分とスマートな印象があるじゃないですか。フィリピンのGCashは少しもスマートじゃないんです。

おそらくWeChat Payで買い物をする流れは

 1. ユーザー:買う商品を決める
 2. お店側 :合計金額を表示する
 3. ユーザー:QRコードを読み取り送金する

これだけで終わることでしょう。

一方GCashは上記の1~3に加えて、

 4.お店側 :SMS受信用の安い携帯(ガラケー)で入金完了のテキストを受け取る

と取引完了までに余分なプロセスが含まれています。 さらには、

・携帯の充電が切れておりすぐに会計ができなかったお店
・会計の度に箱から携帯を取り出すお店

など、お店側がGCashに対応しきれていない面もあります。また僕が普段行くスーパーでは、

 5.お店側 :テキストに記されている入金番号をレジに手打ちで入力する

という超アナログなプロセスが必須のようです(笑)

全然スマートではありません。これが理由でGCashを劣化版WeChat Payと僕は呼んでいます。住んでいる場所にもよるとは思いますが、ダバオではこのような感じです。

5.セブンイレブンでチャージできないことが多い

Gcashのチャージ方法で書いたように、セブンイレブンを利用することが多いのですが、2回に1回くらいの確率でチャージができません(笑)。コンビニ自体のインターネットがオフラインになっているようで、チャージの手続きができないと言われます。こればっかりは住んでる場所によると思いますが、チャージできなかったときの結構ショックを大きいです。

また「チャージは出来るのに、セブンイレブンではGCashが使えない」というのも悲しいですね。現金でGCashにチャージしときながら、飲み物等はまた別の現金会計になります。

6.軽くジュースを買ったり〜的な使い方はまだ不可能

日本のSuicaだと「電車乗り換えの合間に自動販売機やニューデイズで飲み物を買う」といった使い方もできると思います。WeChat Payもたぶん出来ますよね。僕はこのような利便性をGCashに期待していたのですが、全くもって使い物になりません(笑)

フィリピンのモールにはスナックや飲み物の出店がたくさんあるのですが、そう言ったお店ではまだほとんど使えません!

・ちょっと歩くのに疲れたからフレッシュジュースでも飲もうかな
・今日は暑いからモールから出る前にアイスを買っていこう
・小腹が空いたからケバブを食べるか

というような要望には応えてくれません。僕がAbreezaで確認した限りでは、フレッシュジュース屋1つと映画館そばのポップコーン屋2つしか対応していませんでした。マニラやセブはどうなっているんでしょうかね...。

6.Globeのsimが必須なので、iPhoneを使っているSmartユーザーには厳しい

GCashの使い方登録方法で書いたように、GlobeのsimカードがGCash開設には必要です。また送金履歴等はSMSで送られてくるため、常にGlobeのsimが使える状態であるべきだと思います。

ここで困るのが既にSmartのsimを使っているiPhone(もしくは1枚しかsimカードが使えないアンドロイド)ユーザーです。僕は今でこそアンドロイドスマホ(デュアルsim対応)を使っていますが、実は去年まではiPhoneでSmartのsimを使っていました。今もiPhoneを使い続けていたとしたら、GCashの利用について相当悩んでいたはずです。今悩んでいる方がGCashを導入するための選択肢としては、

・デュアルsim対応のアンドロイドスマホに機種変更する
・iPhoneメインでスマホ/ガラケーを別に持つ
・simが使えるタブレットを購入する

等が挙げられると思います。利便性のために2台持ちをするというのは本末転倒な気もしますけど...。

個人的には「とりあえず2台持ちにしてみて様子を見る」というのがいいかと思います。2018.04現在なら1万ペソくらいで買えるXiaomiのAndoroid Oneが良い機種だと思います。僕も個人的に欲しいです。

ネタも兼ねて世界最小のアンドロイドというのも面白いですね。

もしくはSmartが運営している電子マネーPaymayaを使ってもよいかと思います。

7.アプリから送金先を確認できない

一応アプリ内に送金履歴の項目があるのですが、履歴としてはほとんど使い物にならないです。詳細(Details)ボタンを押しても、お店の名前などは全く出てきません。使った/受け取った金額と時間、それによく分からない文字列/数字しか把握することができません。日本のクレジットカード明細よりもかなり情報量が少ないです。アプリ内でメモでも追加できたら嬉しいのですが...今後のアップデートに期待しましょう。(絶対にない。)

まとめ

GCashのメリットを紹介した記事よりも随分と長い記事になってしまいました。個人的には「使っていて虚しくなる」と「出店で気軽に使えない」というのが大きなデメリットです。ここが改善しなければ、フィリピン電子マネー決済に明るい未来はないかもしれません。

以上、フィリピン電子マネーGCash7つのデメリットを、ドリアンの名産地ダバオからお届けしました。